
ビジュアルコミュニケーションデザイン
グラフィックデザイン、モーショングラフィックス
240×480×100cm
5点
本作品は、自身のこれまでの人生を四季の移ろいになぞらえて振り返り、経験や感情の変化を整理しながら、これからどのように生きていきたいのかを見つめ直すことを目的としている。
春夏秋冬それぞれに過去の出来事や心情を重ね、時間の流れと成長の過程をモーショングラフィックスによって可視化した。
季節の循環と人生の連なりを重ね合わせることで、過去・現在・未来をつなぐ内面的な物語として表現し、未来へ向かう自分の意志を静かに示している。
モーショングラフィックスは、グラフィックデザインの造形原理を時間軸へと拡張する表現領域です。近年、広告やデジタルメディアにおいて動画表現の需要が高まる中、時間軸を含む視覚設計の重要性は増しています。一方で、ブランドアイデンティティや瞬間的認知においては静止画の役割も依然として重要であり、両者を横断するグラフィックデザイン能力が求められています。本作は、自主的に取り組んだモーショングラフィックス研究を通して、これまで習得してきた造形力を基盤に時間的構造へと展開した学修成果が明確に活かされています。
自己の内面を扱いながらも、コンセプト立案やプレゼンテーション力の修練を経て、他者に開かれた動的視覚言語へと見事に昇華させました。年齢の変化に応じて、乗り物を通して見えてくる世界観の移り変わりや見識の広がりを丁寧に描いている点も、本作の見どころの一つです。さらに、四つの物語を同時に展開させる展示構成や、インフォグラフィックスとして情報性と娯楽性を両立させている点も高く評価できます。
本作は、日々の地道な探究と試行錯誤の積み重ねによって結実したものであり、築島さんの創造力と忍耐力、そして卓越した表現力の集大成と言えるでしょう。