
クラフト
ウォールナット、鏡
ブナ、ファブリック
150×100×45cm
140×60×50cm
2点
3年次より「家具と楽器の融合」をテーマに制作を行ってきた。本制作では、Harp ChairとContrabass Mirrorの2作品を通し、楽器が持つ造形的特徴を家具へと転換する試みを行った。Harp Chairは、ハープに見られる柱やネックと響胴を結ぶ曲線、垂直に張られた弦の要素を抽出し、椅子の構造と意匠に落とし込んでいる。Contrabass Mirrorでは、コントラバス特有のなで肩のボディラインと重量感を姿見として再構成した。
作者が楽器をモチーフにした「椅子」や「鏡」を作り始めたきっかけは、家族との思い出の中にありました。常に音楽が身近にあった生活や、家族と過ごした温かな時間。そんな大切な記憶を形にしたいという想いから、この「楽器シリーズ」は生まれました。
作品を近くで見ると、細部まで非常に丁寧に仕上げられていることに驚かされます。ハープの優雅な線を活かした椅子の背もたれや、コントラバスの力強いカーブを表現した鏡のフレームには、仕立てのいい家具のような気品と美しさが漂っています。
一本ずつ丁寧に削り出し、何度も磨き上げられた滑らかな肌面からは、作者の木工への愛着と、ものづくりに対する誠実な姿勢が伝わってきます。確かな技術で形作られた作品たちは、見ているだけで心地よいメロディが聞こえてくるような、穏やかで豊かな時間を私たちに届けてくれます。