プロダクトデザイン
銅、木、砂
150×164×164cm
皆さんは【好きな時間と場所、そこでの過ごし方】を持っていますか?
この作品には「月を眺めて珈琲を愉しむ文化」というサブタイトルがあります。作者は、夜に祖母と和室で珈琲を飲みながら、1日の出来事を話す習慣があります。落ち着いた雰囲気と珈琲を通じで愉しい時間を過ごせる場を、更に充実させるためにデザイン推敲を行いました。ここで使われる「充実」とは、足すことだけではなく、引くことや整えることでもあります。
既存のケトルやドリッパーを用いずに、和室の雰囲気を崩さない方法と形を研究し、トルコでの珈琲の淹れ方にヒントを得ました。人間の所作を美しくするように、茶道や煎茶道からも要素を取り入れ、目線の高さにも拘っています。プロダクトの形は、正座した姿勢でも動きを妨げない八角形が導き出され、統一感があります。
月が見える夜に珈琲を愉しみ、心に残る時間を過ごしたいとの想いから生まれた作品です。