学校法人トキワ松学園 横浜美術大学 Graduation Exhibition Archives 卒業制作アーカイブ

写真

江田 凜Koda, Rin

2022最優秀賞
過日、生ける

写真
インクジェット

72.8×103cm

6点

教員コメント三橋 純 教授

広告写真制作会社に就職が決まった作者は、卒業制作では等身大の自分を表現しようと考えていました。コロナ禍が続く中、対面授業再開とともに4年生の授業が始まりました。静岡から新幹線を使って通っていた作者は、明るく人懐こい性格もあり誰とでも有効な関係性が築ける学生でした。しかしちょっとしたきっかけで落ち込む最後の夏を迎え、存在や生きていることを考える様になったのです。コロナ禍ということもあり、毎日感染者数や死者数がテレビに流れる中、大学生活の4年間で自分と同年代の人が不慮の事故によって命を落とすということに関心を持ちました。この作品は4年間の間に静岡と横浜の間で不慮の事故で亡くなった人の現場の写真です。一見何気ない風景がQRコードにスマホを翳すことで、人の命に触れるということは、現代が抱えている“情報と死”の問題に私たちを気づかせるのです。