写真
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72.8×103cm×3点
3年生の最終制作で初めてドラァグクイーンをテーマに制作を始めた作者は、kawaii文化やLGBTQや 、ジェンダー問題などを大型の出力写真にて表現する試みにこだわり続けてきました。3年次の制作で自作のヘッドセットと衣装・メイクを友人に施し、ドラァグクイーンの肖像を発表し、その後の4年生のプレ卒制では、男性モデルにドラァグ衣装を着せた大型写真パネルを発表し、その荘厳な迫力と存在感に、写真の再現性と緻密な記録性を突きつけることに成功したのです。そのプレ卒の講評会の中である講師に、アメリカの批評家スーザン・ソンタグの「CAMP」を紹介され、それ以後CAMPの思想にのめり込んでいったのです。(参照:https://voguegirl.jp/fashion/trend_fashion/20190827/take_it_from_a_queen_ep02/)社会や文化の現象は「若者たちをメディアにした人間の現代表象である」という考えを礎に作者は、卒業制作はCAMPの最終型進化型として、現代におけるジェンダーへ提言や美意識価値観の再提示、また自分の考えうる多様性にチャレンジした試みとなったのです。