学校法人トキワ松学園 横浜美術大学 Graduation Exhibition Archives 卒業制作アーカイブ

修復保存

下田 真士Shimoda, Manato

2024最優秀賞
群馬県白狐山医王院金光寺蔵
〜十二神将像修復【未神像】〜
金光寺蔵 十二神将像【未神像】
〜修復報告書〜
十二神将像修復【未神像】
〜時代ごとの姿勢や持物の傾向を通して〜
NIKEスニーカー〜木彫・漆ver〜

仏像
報告書
論文
彫刻/
楠、漆

13.2×17.6×12.6 1点
79ページ
241ページ
13×28×11cm 1点

計4点

教員コメント中村 恒克 講師

群馬県白狐山医王院金光寺蔵十二神将像のうち未神像の修復を通して、修復技術の習得および十二神将像の研究を行った。
仏像には木彫、漆芸、彩色、金工など様々な技法が用いられている。また信仰の対象である事から、亡失、欠損箇所を積極的に制作するなど、一般的な美術作品の修復とは異なる姿勢が求められる。
学生は主体的に修復に取り組み、対象像は時の経過を感じつつ、信仰の対象として相応しい姿に蘇った。
本修復は現状維持を基本とするが、持物、光背、装身具などを上記の理由から新しく制作した。
持物制作ではその種類を推測するため、十二神将像持物の規則性、傾向の研究を行った。制作年代が判明、または推定されている37ヶ寺の十二神将像を調べ、各像持物の傾向をまとめた。これは今後の十二神将像修復においての活用が大いに期待される。
その他、十二神将像の姿勢や沓についての考察など、学生個人が自らの経験(スポーツや趣味)を活かした視点で多角的に研究を行った点も高く評価された。