「好きなものを作る」が作品のコンセプトになっており、4年間という時間の中で築いた人間関係を木の色味（友人それぞれの個性）を生かし形にしていった。

この作品は、寄木と象嵌という二つの伝統的な木工技法を組み合わせ、作者と4人の仲間たちの姿を生き生きと表現した木工作品です。
寄木とは、様々な種類の木材を寄せ合わせ、その色の違いを利用して模様を作り出す技法です。
一方、象嵌は、木材を彫り込み、そこに別の木材を嵌め込むことで模様を描き出す技法です。
この作品では、これらの技法を巧みに組み合わせることで、それぞれのキャラクターの特徴を際立たせています。作品に用いられた木材は多岐にわたり、中には非常に堅く、加工が難しい素材も含まれています。
作者は、それらの素材と真摯に向き合い、丁寧に加工することで、木材本来の美しさを最大限に引き出しています。それぞれの木材が持つ独特の色合いや木目を活かし、キャラクターの個性を豊かに表現しています。細部にまでこだわった丁寧な仕上げは、作者の仲間たちへの深い愛情と、木工技術への情熱を感じさせます。この作品は、伝統的な木工技法の奥深さと、作者の卓越した技術、そして仲間たちとの絆を表現した、温かみのある作品です。