テキスタイルデザイン
編み、組み
麻、ワトソン紙
50x40cm
42点
この作品は、「小さな日常の出来事を停めておきたい」というコンセプトのもとに制作された作品である。作者にとって”停めておくもの”は時間をさしている。いつも私たちが身につけている布は糸から成り立っている。一番身近にある「糸」と身近な「雑草」とを組み合わせることにより、何ということのない日常の一場面を表現し小さな感動を与えてくれる作品である。植物の色にこだわり、手染めによる糸を使用し、編み・組み・織りの技法による繊細な表現は、自然と見るひとの心に安らぎを与えてくれる。日常を採集し心に停めておこうとする作者のコンセプトをさりげなく伝えながら、見る人に印象づける魅力を秘めている。観察力と緻密で繊細な表現力および完成度を評価した。