写真
映像
14分
コロナ禍に入学してきた今年の卒業生たちは、憧れの美大生となった矢先にリモート授業を余儀なくされた。1年生での出会い、基礎教育実習、サークル活動、一人暮らし、アルバイト、飲み会など思い描いていた大学生の何一つ実現できなかったのです。作者はそんな現実を受け入れる為やりたかったことをメモに記していました。写真撮影が好きで近所を散歩しながら陽だまりや誰もいな公園などを撮影していました。卒業制作ではそんな大学生活を振り返り後悔だけではなく前に向くための作品を作ろうと決心しました。自分の想いを企画書としてSNSで出演者を募り、メモ書きを清書しモノローグとして出演者たちに語ってもらいました。映画というシナリオではなく自分が今まで行ってきた、バスケットボール・描画・写真という3つのイメージの断片をコラージュし、音楽と台詞で構成しました。作者が上京し思い描いていた青春は、同世代の心情を代弁しやがて若者たちの夢や希望のエネルギーへと昇華していきました。写真専攻らしい美しいフレームワークと光をミラーレスカメラで撮影し、カメラマンらしい映像でまとめた。美しい映像が音楽と語りと醸成され傑作となり最優秀賞となりました。