彫刻
楠、モルタル、発泡スチロール、コンクリートパネル、水
140×140×140cm
⾃然環境と⼈の⽣活は、どちらかが犠牲を払わずには共存できない関係にあります。 多くの⼈が、「⾃然のために快適な⽣活を捨てることはできない」と考えるかもしれません。しかし、このような⼀⽅的な関係を受け⼊れるのではなく、互いに犠牲を払いながら持ちつ持たれつの関係性を築くことが重要だと、本作を通じて作者は主張しています。
作品の中⼼には、⼈の⼿によって作られたインパラの⽊彫があります。⽊彫の⾜元には、モルタルや⼈⼯芝で作られた岩⼭があり、⾃然の⾵景が表現されています。作品は、⼈為的な素材や技法を⽤いて、相反する⾃然環境を表現することを試みています。そのため、作者は⽊彫に加え、扱いに慣れない素材であるモルタルなどにも挑戦し、⽔の循環する⾃然環境を⾒事に表現しています。作者の果敢な探求精神が作品にも反映され、素晴らしい作品に仕上がったと思います。