映像メディアデザイン
映像インスタレーション
After Effects
平均10分
8点
作者はたいへん個性的な手法でこの作品を制作しています。入学以降基礎的なアプリケーションの技術を習得した後、自らも多くのアプリケーションやスキルを身に着けて来ました。通常はその中で自分に合った表現方法や技術を選び、作品制作に落とし込むのですが、作者はこの作品に至る上で実に珍しい独自の手法を編み出すのです。絵の様で写真素材であり、立体的に見え様で2Dであるこの作品は、写真素材をアニメーションにすること、2Dアプリケーションに奥行きレイヤーを設けることなど、全てにおいて独自の手法をとっており、他では見ることのできない映像作品になっています。現在版のシュールレアリズムとでも呼べるこの作品は、8作品それぞれの展開の時間が異なります。鑑賞者が見るタイミングによって映像が変わり、鑑賞者に結末を選ばせないという、時間軸を操った試みを取り込んでいます。水族館の様に整列されたモニターは、私たちに日常の風景を箱庭にした様な不思議な鑑賞体験を提示してくれるのです。