絵本
水彩絵の具、パステル、色鉛筆、その他
31.8×43.2cm×16点
20×19cm×1点
「おにぎりころりん、ころりん、ころりん」と軽快な言葉のリズムにのって、おにぎりは旅に出ます。
ページをめくるごとに変化する風景の中で、家よりもクジラよりもそして最後は惑星よりも…まるで私たちのどんどん膨らむ夢をのせていくかのようにおにぎりは大きくなっていきます。一方、画面に描かれるおにぎりのサイズは変わらず、読者は絵本の世界に入り込んでおにぎりと共に自分も大きくなっていくような、ダイナミックな変化を楽しむ表現がとてもユニークです。
パステルを使ったやわらかな色彩で、お米の一粒ひとつぶまで愛情をもって描かれたイラストレーションから、作者が描くことを楽しんでいる姿と優しくあたたかな時間が垣間見え、なんども何度も繰り返し読みたくなる作品です。ラストシーンには読者を繰り返し読むことへ導く工夫もされており、秀逸な構成となっています。