プロダクトデザイン
アクセサリーの提案
650×182cm
好きなもの・好きなことってありますか?料理が好きだったり、サッカーが好きだったり。見ることが好きだったり、プレイするのが好きだったり。美術大学では、今まで美術・デザインと関係ないと思っていたことが「美術・デザインに活かせるの?」という繋がりに出会うことがあります。
作者の渡邉さんは、昆虫が好きで知識も豊富です。教室に飛び込んで来た虫のことを詳しく解説してくれたこともあります。作者は自分の持つ「好きなもの・こと」を自覚し、昆虫の種類や生態が持つ「個性」に着目し作品化していきました。
昆虫は様々な形態や色彩を持ち、その全てに理由があると考えられています。環境の変化に耐えるため。種の存続のため。生き残るために獲得した特徴は、他種との差異として表れ「個性」となります。人間の世界ではどうでしょうか。「個性を尊重する」とはいわれますが、同時に社会性や協調性も求められるため、偏った特徴が現れる進化は見受けられません。しかし刻々と変化する環境に適応するために、ひっそりと進化は続いているのかもしれません。
この作品は「ひと」と「むし」を似たもの同士として意識し、お互いの個性を結びつけるアクセサリーの提案です。さらりと身につけることで「むし」の個性の意味や特徴に共感し、普段の生活をしながらも「自分(=ひと)」の個性を自覚させてくれます