絵画
珪藻土、アクリル、木製パネル、その他
(200×240cm)×2枚
(200×120cm)×2枚
何度も繰り返し、溶かした珪藻土を塗り込め、大画面にぶつかっていくように嶋田優花さんは制作します。時には作品の上から強く踏みつけもします。次にそれらの痕跡を全てなかったように真っ白く塗りつぶしたかと思うと、執拗に覆いかぶさった痕跡を再度掘り起こしていきます。
「感情の蓄積」「過去の経験」「心に残る爪痕」などの言葉を彼女は度々使いますが、溢れ出る自らの感情や繰り返し行われる自問自答をエネルギーに、言葉にはけっしておさまりきらない何ものかを、制作の中でつかみ取ろうとしているようです。
彼女の作品は、一人の人間の持っているエネルギーがどれほど大きなものかを、見る者に実感させてくれます。そして、「描く」ことはとても身体的な行為であり「絵画」とは生き呼吸する場なのであるという気付きに導いてくれます。