映像メディアデザイン
アニメーション
3分3秒
ドローイングアニメーションの制作を続けていた作者は、4年生に進級するまでは短編のアニメーションしか制作してきませんでした。特にキャラクターデザインを得意とし、様々な画材やアプリケーションも使いこなしてきた作者の最終的な課題は、テーマ性を持った作品づくりへの挑戦でした。卒業制作の準備の段階で、現代を象徴するようなテーマで作品を制作したいと考え、企画立案にたいへん時間を掛けていました。そしてスマホに依存する現代社会に焦点を絞りこみ、絵コンテや世界観設計に取り組み始めました。その中で一番苦労していた点はスマホ社会を肯定するか、否定するかという事でした。作品《Phone》の要となるラストシーンの決断は、現代感覚に富んだ作者の一番の主張であり、時代の変化を悲観せず進化と捉えようとしている点なのです。