修復保存
点描画
油彩
論文
・41.9x29.6 cm
・170.5x140.5 cm
・43頁
3点
本研究は美術大学の学生である自分自身の実体験に加え、友人や教員といった周囲の人々との対話から研究テーマを見つけて出して掘り下げることで、制作(作品修復)論文、展示に結び付けている。研究方法で特筆すべきは本学の学生 教員に対してアンケート調査を行ったことであり、調査結果から実際の作品劣化状況や保存環境を把握し、最適な解決方法を探求すると共に、アンケート協力者にフィード・バックした点である。さらに作品の修復実例や作品管理をテーマとした啓蒙ポスターを製作することにより、適切な環境下での作品保存の提案も行っている。以上のように彼女の研究は、非常に実践的且つ有用性に富んでいる。また、授業で学んだことを活かし、作品保存に関する周囲の悩みを積極的に解決しようとした点からは、他者とのコミュニケーションを重要視する彼女の姿勢が伺える。文化財のみならず身近な思い出の品を後世に遺すため、「修復保存」の重要性を訴求している点からも非常に意義深い研究といえよう。