映像メディアデザイン
写真・インスタレーション
550x100cm
前期プレ制作で、就職活動に悩む同級生の姿を撮影し、大型出力で天井から吊るす作品を制作した季さんは、その制作を通し写真の大型出力の可能性を感じたようです。卒業制作ではカメラが持つ本来の“見る/見られる”という関係性に加え、スマートフォンやインターネットなどを介し監視される現代社会を重ね合わせたのです。監視社会によって侵害されるプライベートを可視化できないかと思案を重ね、フォトインスタレーションのアイデアに到達しました。複数の監視カメラをコンピュータで制御し、カメラに映り込んだ人物を追尾するようにプログラムされています。また自らもその対象となり大型出力で展示することで、監視社会にさらされている自身を含めた現代社会に警鐘を鳴らしているのです。明確なコンセプトの上に、迫力のある監視カメラ映像の大型出力プリント、そしてインタラクティブな監視カメラシステムによって映像メディアらしい卒業制作であると高く評価されました。